『物語』を作る会社を支える物語。「PIXAR(ピクサー)」ローレンス・ロビー

デスクランプ小説・エッセイ

今回紹介する本は「PIXAR(ピクサー)」ローレンス・ロビーです。

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現在、映画の世界でもっとも成功しているディズニー映画。

そのディズニーの傘下であり、「トイ・ストーリー」「ファインディング・ニモ」といった多くのヒット作を作り上げてきた会社「ピクサー」。
このピクサーが、「トイ・ストーリー」を公開する前、経営に苦しんでいたのはご存じだったでしょうか?

今回紹介する「PIXAR」は、経営に苦しむピクサーのために「最高財務責任者」として働いた人が書いた本です。
その「物語」は、あなたをピクサーの成長の裏側へ誘ってくれるはずです。

ピクサー成長の追体験

本書は、このような力から、おもちゃや虫、魚、モンスター、車、スーパーヒーロー、シェフ、ロボット、そして感動に対する愛を世界にもたらした小さな会社がどう生まれたのか、その誕生の物語である。

「PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」 ローレンス・ロビー(井口耕二訳)

「PIXAR」の魅力は、

ピクサーの成長と成功を追体験できる

ところです。

この本には、1994年以後のピクサーに起こった「事実」が書かれていますが、著者が主人公の「物語」といっても過言ではありません

1994年に、スティーブ・ジョブズに誘われてピクサーのために働くようになった著者。
「トイ・ストーリー」公開前のピクサーは、創造性こそ確かなものがあったものの、事業としては成り立っていませんでした。毎月赤字を生み出しており、オーナーであるジョブズが個人資産で赤字を補填をしていたほどだったのです。

一方、ジョブズはピクサーの株式の公開をしたがっていました。アップルを追われていた当時のジョブズが、再び表舞台に返り咲くにはそれしかない。
しかし、赤字を出す会社の株を買う人はいません。株式公開にも、大きな壁が立ちはだかっていました。

そんな困難な状況で、著者はピクサーにやってきました。

この悲惨な状況のピクサーが、どう変わっていくのか。お金の面でピクサーに関わる著者が何をしていくのか。
そして、なぜピクサーはここまで成功を収めるようになったのか。

この「PIXAR」は、そんなピクサーの成長の「物語」を伝えてくれるのです。

「PIXAR」と著者の紹介

「PIXAR」の著者はローレンス・ロビー
ローレンス・ロビーはピクサーの元「最高財務責任者」。

元々はシリコンバレーにある法律事務所で弁護士をしていたものの、やがて経営者に転身。1994年に、ジョブズから声をかけられてピクサーの一員として働きはじめます。

その後、ピクサーの取締役を経て、退社。ジュニパー基金を立ち上げ、現在は東洋哲学を現代生活で実践をする活動に励んでいるとのこと。

そして「PIXAR」は2016年に著者が出版したはじめての本です。
ピクサーの元最高財務責任者である著者が、ピクサーで様々な困難を乗り越える日々を中心に書いた本になっています。

次から次へと現れる課題をどう解決していったのか。そしてその結果、ピクサーはどうなったのか。
ピクサーの内情と、著者の奮闘が伝わってくる「物語」になっています。

「PIXAR(ピクサー)」の内容

映画館

ジョブズとの友情

「PIXAR」は、スティーブ・ジョブズを散歩に誘う著者の言葉からはじまります。
スティーブ・ジョブズ「アップル」の創業者でもあり、ピクサーの設立者でもあった人物。著者をピクサーに誘ったのもこのスティーブ・ジョブズでした。

この「PIXAR」には、著者とジョブズの会話が数多く登場します。
電話や、週末にやっていた散歩や、大事な会議の中で、彼らはしばしば互いの意見を交換するのです。

独創的でこだわりが強く、時に物分かりの悪いスティーブ・ジョブズ。

そのジョブズをうまく著者が説得したり、一致した意見のもとで協力して、ピクサーが抱える問題を解決していく、というのがこの「物語」の大きな魅力になっています。

そしてこの二人の会話の中からうかがわれるのは、ジョブズと著者の間にある友情です。
オーナーと最高財務責任者という立場ではあったものの、彼らは間違いなく友人同士だったのだということがわかります。

ジョブズは、残念ながら2011年に亡くなっています。
彼を想う著者の言葉には、読んでいて心を動かされるものがあります。

「失敗」と「成功」のはざまに立つピクサー

著者が働きはじめた当時のピクサーは、苦しい立場にありました。
「トイ・ストーリー」の製作は進んでいたものの、毎月の赤字の他にも多くの課題を背負っていたのです。

1994年当時、まだ製作中だった「トイ・ストーリー」が本当にヒットするかどうかは、誰にもわかりませんでした。
そんな中で、どうやってピクサーを成長させていくかを、著者は考えなければならなかったのです。

この「PIXAR」で著者は、ピクサーが成功を収めるまでに抱えたいくつもの課題を、わかりやすく解説してくれます。

そして著者がその問題をどう解決していったのか。あるいは、重大な問題が何をきっかけにしてどう転がっていくのか
それこそが、この本を先に読み進める大きな原動力の一つになっています。

そしてその先に待つピクサーの成功は、本を読み進めたあなたに、きっと大きな感動を与えてくれるはずです。

「物語」を作る会社を支える物語

この「PIXAR」は、半ば「自伝」のような内容ではあるものの、まるで「小説」のように物語がテンポよく進んでいきます。

特にぼくが気に入っているのは、ジョブズとの会話のシーン。非常にスムーズで読みやすいものになっています。
きっとこのスムーズな会話の裏では、多くの検討や、意見の交換や、根拠の出し合いがあったのだろう。
そう思わせられながらも、著者の提案に不機嫌になる描写の後、さっさと結論を出すジョブズの姿は爽快です

そうしたアップテンポで進む一連の過程は、まるで著者と共に自分がそこにいて、ともにピクサーの成功に向けて取り組んでいるようで、非常に楽しい内容になっています。

そしてこの本で著者が直面する課題は主に「お金」のことについてですが、ジョブズと共に課題を解決し、ピクサーの成功に尽くす著者の姿には、心が打たれます。

「物語」を作る会社について書いたこの本そのものが、実に感動的な物語になっているのです。

「PIXAR」のまとめ

「PIXAR」の紹介でした。

今や大成功をおさめ、当たり前に見ることの出来るピクサーの映画。
世界初のCG長編アニメを生み出したその成功の裏では、著者をはじめとする多くの人がピクサーを支えていました。

その奮闘がなければ、現在のアニメ映画の世界は、まったく違ったものになっていたかもしれません。
あなたもぜひこの本を読んで、ピクサーを支える物語に触れてみませんか。

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