登山が好きなあなたはクマに注意を。「人を襲うクマ」羽根田治

クマ注意の看板趣味・教養・雑学

今回紹介する本は「人を襲うクマ」羽根田治です。

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あなたは「アウトドア」は好きですか?
登山やキャンプなど、自然の中で過ごすのはリフレッシュできますよね。

ただ、楽しい「アウトドア」には、大きな危険が潜んでいるのかもしれません。

今回紹介する「人を襲うクマ」は、「野生のクマ」が人を襲った事例を検証する本になっています。
クマの恐ろしさを実感し、あなたの「アウトドア」に臨む姿勢を変えてくれる、そんな本になっています。

クマの襲撃の恐怖

しかし、次の瞬間にはもう目の前でクマが仁王立ちになっていた。四つん這い状態のクマは小さく見えたが、立ち上がったクマの前脚は石井の頭の上にあった。その素早さと大きさに驚く間もなく、左前脚で頭部に一撃を食らった。

「人を襲うクマ」 羽根田治

「人を襲うクマ」の魅力は、

クマの恐ろしさを教えてくれる

ところです。

本書は大きく4章に分かれており、そのうち、

  • 第1章では「福岡ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」
  • 第3章では本州で「ツキノワグマ」が人へ被害を与えた6件の事例

を取り上げています。

第1章で扱われる「福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」が起こったのは、1970年のこと。有名なこの事件は「ヒグマ」の恐ろしさを教えてくれますが……。
すでに50年前の事件であり、また北海道にしかいない「ヒグマ」での被害ということもあり、本州に住む人間としてはどこか他人事だと考えていました。

しかし第3章で示される「ツキノワグマ」の被害は、本州で起こった事件であり、しかも2007年~2016年のごく最近のものばかりが取り上げられています。
事例の中で語られる「クマ」はいずれも突然に目の前に現れ、あっという間に被害者に大きな傷を与えていきます。
そしてこの本が「事故の記録」であるからには、「クマ」は必ず現れ、襲ってくる。

悲劇が起こるとわかっているのに避けられない。
そしてクマが現れた後には、ただ恐ろしさと後悔だけが残る。

そんな風に、読み進めていくうちに「クマ」の恐怖が身に迫って感じられる本になっています。

「人を襲うクマ」と著者の紹介

「人を襲うクマ」の著者は羽根田治さん
羽根田治さんは1961年生まれのフリーライター。山岳遭難についての本や、アウトドア技術に関する本を数多く出版されています。

そしてこの「人を襲うクマ」は、2017年に出版されたクマに遭遇し襲われた事例を紹介する本です。

過去の事例をまとめているほか、被害者の方に取材をし、事件後の気持ちなども語ってもらっています。
読んだ人が「自然」や「クマ」との接し方を考えさせられる、そんな本になっています。

「人を襲うクマ」の内容

ツキノワグマ

福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件

「人を襲うクマ」で最初に取り上げられるのは「福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」です。

北海道で登山中の大学生5名が突然「ヒグマ」と遭遇したこの事件。
その事件の概要が淡々と記されていますが、最終的に3名が「ヒグマ」に襲われ、殺されています

その被害の描写は、非常にショッキングなものばかりです。例えば、

  • 状況がはっきりしないなか、叫び声を最後に行方がわからなくなった被害者が、後に遺体で見つかる
  • 無人のテントに逃げ込んだ被害者が残した、クマに襲われるまでの恐怖をつづったメモが見つかる

など。
そしてこの事件が悲惨な結末を迎えた理由についても、この本では検討をしています。

疑問だとされているのが、「クマ」と接触してからなぜもう一晩山に泊まったのか

しかしこの点も、被害者たちが「クマが人を襲って殺す」という情報を事前に得られなかったことから「知識不足では判断しえなかったこと」だったとしています。
現代のようなネットで手軽に事例が調べられる時代でもなく、「被害を予測できなかった」からこそ起きてしまった事件だったのでしょう。

常に不測の事態に備えることが重要であり、「クマが人を襲う」という認識を持つことが大事なのです。

6件の「ツキノワグマ」の襲撃

「人を襲うクマ」のメインとなる第3章では「ツキノワグマ」が人を襲った事例が示されています。
北海道にのみ生息する巨大な「ヒグマ」とは異なり、「ツキノワグマ」は本州に生息している比較的小柄なクマになります。

森林に生息している「ツキノワグマ」は、「ヒグマ」のような有名な事件は引き越していませんが、この本で描かれるその姿は、ただひたすらに恐ろしいものです。

  • 雪山を登山中に現れ、声を上げる間もなく襲ってくる
  • 観光地の登山道に多くの観光客がいる中で現れ、人を襲いはじめる

そんな事例が示されています。

そしてなお恐ろしいのは「ツキノワグマ」が持つ殺傷力。

  • 何が起こったかわからないうちに、ヒトの頭部に爪で攻撃を加え、頭蓋骨が露出するほどの深手を負わせる
  • 立ち上がったツキノワグマの前脚の一撃で、ヒトの「右目がぽろっと落ち」「上の歯がなくなる」ほどの傷を受ける

という風に、比較的小さい「ツキノワグマ」でも、一瞬で人を殺めることができるのです。

そして一部の事件では、人の味を覚えた「ツキノワグマ」が「食べるために人を襲っている」という可能性も示されます。
「ツキノワグマ」の恐ろしさについて、改めて実感できる事例ばかりが紹介されています。

クマに対処するには

その他に本書では、

  • 第2章では猟師へインタビューを行い、クマの生息環境の変化を取材
  • 第4章では、ツキノワグマとヒグマの生態について紹介

といった内容が掲載されています。

そして「人を襲うクマ」の最後に取り上げられているのが「クマとの付き合い」。
「登山者」が注意すべき「クマ」への心構えなどがまとめられています。

大事なのは「クマが生息する環境に自ら入っていく」という意識を持つこと。
そしてなによりもクマと遭わないようにすること。

具体的な注意点としては、次のようなことがあげられています。

  • 「クマよけの鈴」や「ラジオ」などの鳴り物に「クマ」が気づかない場合もある
  • 「トレイルラン」や「マウンテンバイクでの移動」など、「クマ」の想定を超えるスピードの移動は注意が必要
  • 「木の爪痕」や「糞」などの「クマ」の痕跡に注意する
  • 「枯れ葉がかけられた動物の死骸」はそばで「クマ」が見張っている可能性が高い

「クマ」に偶然遭遇してしまうことや、遭遇した場合に攻撃を受けやすい状況にならないよう、注意すべきとのこと。

そして遭遇してしまった場合の対処については、次の2つの行動が示されています。

  • 防御姿勢(手を首の後ろで組んで頸部を守り、腹ばいになる)をとる
  • クマと闘う

「防御姿勢をとる方法」については、「クマが人間を恐れて攻撃をしている」ならば長く攻撃は続かないはずだとして、「防御姿勢」で耐えることが勧められています。

また「防御姿勢」をとる前に、もしもトウガラシ成分などの入った「クマよけスプレー」などを持っていれば「試してみる価値はある」。
しかし、クマの襲撃に遭っている状態で的確に使うのは難しいとのこと。

「クマと闘う」選択については、「実際にそれでクマを撃退した例がある」以上、否定はできない選択肢だとしてますが……。
「クマ」は「顔面」を狙って攻撃してくることから、「重篤なケガを負う」というリスクを理解したうえで、「闘う」という選択をすべきだとしています。

「人を襲うクマ」のまとめ

「人を襲うクマ」の紹介でした。

たまにある休みの日に「自然」の中で過ごすのは楽しいですよね。
ただ忘れてはいけないのは、「クマ」も間違いなく「自然」の中で暮らしていて、遭遇する可能性だって少なくないこと。
もし「クマ」と遭遇したとき、「クマに対する知識」がなければ、一生後悔する事態を引き起こしかねません。

ぜひこの本を読んで「クマの恐ろしさ」を知り、「クマとの付き合い方」について改めて考えてみてください

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